馬渕教室から東進衛星予備校の道を歩もうとしている新高校生に向けて
いまこの記事のタイトルを見てちょっとでも「これ、俺の事じゃん…」とドキッとした方、これも何かの縁です。あなたが僕と同じ失敗をして、三年後に後悔しないように、ぜひこの記事を最後まで読んでいただきたいです。
私の経歴としてはプロフィールにもある通り、馬渕教室→文理学科上位校合格、同時に東進衛星予備校に入塾→色々あって私立国公立全落ち、という転落人生で、自分の母校は浪人率がだいぶ高いため孤独感はありませんが、やるせなさとこんなはずじゃなかったのにという思いでいっぱいです。
そんな中、やはり失敗をした人に付きまとうのは後悔というもので、「あの時こうすれば良かったのに」「もっとちゃんと調べておけば」とぐるぐる考え続けてしまいます。ただ、ネットで『🔍馬渕から東進』と調べてみても、当事者目線でない保護者目線のものだったり、その道を選んで後悔した旨の記事じゃなかったりと、意外と三年前の自分に道を変えられる余地はなかったというか、たとえ昔に戻ったところで同じだろうなとも思いました。
そこで、この三年間の私の後悔を、皆さんお忙しい中で大量にべらべら書き連ねても誰にも届かないでしょうから、まずは簡潔に、伝えたいことを絞りに絞ってお伝えしたいと思います。他の注意点だったり、心の持ちようだったりの話はまた別の記事にしようと思いますので、せめて、せめてこの記事に書いてあることは胸にとどめていただけると幸いです。
1.本当に東進でいいのか?
まずはこれに尽きます。馬渕生なら分かると思いますが、なんと馬渕教室では高校入試の合格発表前から東進の勧誘が行われます。「このくらいの日程で体験授業受けられるから春休みに来てね^^」といった紙を渡されたり、あまつさえ普通に申し込むよう圧力をかけられます。他の塾がどうなのかは知りませんが、今考えると怖いですね。ただ、当時の自分はあまり何も考えずに申し込んで春休みに授業を受けてました。本来なら”体験”授業の位置づけなのですが、私の兄が東進に通って旧帝に現役合格したこともあり親共々入塾する気満々だったので、特に疑問もなく東進に入りました。
これが一つ目の落とし穴です!!!
そもそもの話、どんな人にも向き不向きというものがあります。東進衛星予備校は映像授業を一人で受けるという形なので、自分で自分をある程度律することができる人でなければ十分に役立てることができません。私は馬渕時代先生に当てられるということにビビり散らかしていたので東進を選びましたが、今思うとあれは適度な緊張感をもって授業に臨めた一因だったし、怒られるのが怖いからという理由で宿題もちゃんとやっていたので、ストレスになる部分はありつつもなんだかんだ力になっていたんだなと今は思います。
対して東進衛星予備校は、授業は何度でも聞けるし先生に当てられないし宿題は無い(講座によって出す先生もいらっしゃるけど、誰もチェックなんかしないのでほとんどやらなかった)とまさに天国でしたが、これが自分には毒だったと気づくのが遅すぎました。そもそも東進衛星予備校は家のパソコンでも受けれるので、それを校舎に行かない理由にして結局サボる、みたいなことも多々ありました。今思えば、馬渕には友達と話すことを目的に行っていましたし、実際ちょっとサボったりすると「お前サボんなよ~塾来いよ~」みたいな会話を学校でして、そこからまた行き始めるということもありました。対面だからこそ、集団塾だからこそのメリットを自分は大いに享受していたし、そっちが自分に合っていたんだなと、受験に失敗した今思います。ただの言い訳かもしれませんが。
ですので、東進の体験授業を受けるのもいいですが、河合や駿台などの他の大手予備校の説明会にも行ったり、あとは他の受験塾も調べてみる(自分の母校では実際そういった塾に行く人が結構いました。研伸館とか高等進学塾とかSURとか)のもアリだと思います。
とにかく大切なのは「自分はそこで本当に力が付くのか?実は向いていなかったり逃げの選択をしたりしていないか?」ということを意識することです。
正直大阪の高校受験は馬渕一強です。文理学科や上位の私立に行こうと思えばここ以外考えられません。しかしながら、大学受験となると話は別です。より多くある選択肢を、より大きな視野をもって考えるべきです。先生の評判、テキストの良さ、同じ高校の人はどのくらいいるのか…などなど、色々な評価基準で考えて、特に自分が何を大事にするのかを探していきましょう。そもそも馬渕が東進を推すのは馬渕教育グループと東進衛星予備校がフランチャイズを結んでいるからであって、馬渕系列であってもやること自体は馬渕教室とかなり違います。要は塾生から高校生になってもお金をいただきたいということですね。皆さんは気をつけてください;;
2.校舎は家に近い方か?学校に近い方か?
以上を踏まえた上で東進衛星予備校に通うことを決めた方、応援します。しかしながら次に大きな選択が待っています。それが「校舎をどこにするか問題」です。具体的に言えば、家に近い方か学校に近い方か、という2択に基本的にはなります。稀にあえて本部校に行くという人もいますが、映像授業故に「本部校だから質のいい授業が受けられる」とかは無いので、強いて言うなら設備の充実具合を重視する人向けですね。基本はとにかく家か学校かです。
これに関しても、自分の向き不向きを考えるべき、というのが結論です。が!あえて言うなら、よほどのことがない限り学校に近い方を選ぶべきです。
というのも、家に近い方を選ぶ人は大概が「自習に行きやすい」というのを理由にしているからです。しかしこれは受験を一旦終えた私から言わせてもらえば、「そんなに志高いやつは学校に近い方でも自習行くやろ!!!」となります。高校に入ると行動の幅がぐんと広がるので、皆さんが合格した瞬間の勉強のモチベーションはほとんど消え去っていきます。これは絶対です。断言できます。となると、問題は「いかに校舎に行く習慣を身に着けるか」ということにフォーカスされます。
想像してみてください。部活終わりの18時半、もしくは18時、別に何時でもいいですが、未だ掴めていない生活リズムの中、まだ新米だからとランニングや筋トレ、基礎練等のトレーニングしかさせてもらえず、それをなんとか終えて疲れ切った体のまま、帰路につく道中。出会ったばかりの友人達は談笑をしながら校舎に向かい、対して自分は一人電車に乗ってインスタやYoutubeを消化、そして家の最寄り駅に到着し、ここで選択肢が現れる。「家に帰る」か、「校舎に登校する」か。
誰がここで校舎に行けるんだ?????
少なくとも私には無理でした。
と、大げさに書きましたが、同じ高校の友人が校舎に居るか居ないかでモチベーションに天と地ほどの差があります。もし何人か地元の中学の友人がいたとしても、高校が違うので登校時間が違ったり、行事などで居る時期が全然違ったり、定期テストも日程が違うので「共に気合を入れて頑張ろう」、というのもできません。これはかなり大きな損失です。
もしかすると、別に自分は0からでも友達作れるわ、という自信を持つ方もいるかもしれません。しかし、そのような芸当が可能なコミュ強はなおさら学校に近い方に行った方がいいです。コミュ強は友人が居ると安心したり頑張れるタイプなので、「校舎に友人と行ける、友人が居る」ということから得られる恩恵が多いですからね。
対して家に近い方に行くべき人は、コミュ弱の人でしょう。私も「同じ高校の人がいるというのが枷になっちゃうかも…」と思う気持ちはすごく分かるので、そういった人は自分のことを知る人が少ないコミュニティで頑張るという選択肢もいいと思います。
しかしながら注意が必要です。というのも、馬渕生には、というか集団塾経験者にはコミュ弱が少ないからです。私の言うコミュ弱というのは、「馬渕時代は誰か周りに人がいるのが辛くて、誰とも話さずずっと一人でいました…」レベルの人のことです。馬渕時代に普通に友達と話してたなあぐらいの人は絶対学校に近い方に行くべきです。
総括としては、
よっぽどコミュ弱じゃなければ基本学校に近い方!!!
これを肝に銘じてほしいですね。
3.東進の言うことを聞け!
最後になりますが、今までの二つ以上に、これが私の一番伝えたいことかもしれません。語弊があるタイトルですが、じっくり読んでいただくと真意がつかめると思いますので、どうかここだけは流し読みせず向き合っていただけると幸いです。
皆さんは馬渕での収監生活を終え、そして合格をつかみ取った方であれば、有頂天になっているかもしれません。特に高校受験をする方は公立中学出身がほとんどでしょうから、文理学科に合格ともなれば中学では一目も二目も置かれるような存在となったでしょう。そこは素直に喜んでいいです。誰かに褒められたら自慢げにして良いですし、掲示板で合格した先輩として色々アドバイスしても良い。ストーリーに受験番号を挙げたって構わない(悔しい思いをした人もいることは忘れないように)。
しかしながら、それはあなた自身の力一つでは成し遂げられていないのです。あなたはあなたの学力を誇っても良いですが、あなた自身のポテンシャルのようなものに自信を持ってはいけません。馬渕を経て合格したあなたは、間違いなく馬渕が積み上げてきた様々なノウハウだったりメソッドだったりの恩恵をたくさん受けた上での結果であることを、はっきりと自認しなければなりません。
なぜこんなことを言うのかと言えば、稀に、例えば私ですが、東進で調子に乗ってチューターの催促を真に受けない奴がいるからです。これが本当に良くない。
私の例で言えば、私の通っていた校舎は正直自分の高校よりも下のレベルの人たちが多く通う校舎で、常駐するチューターの方もその高校のOBばかりですから、はっきり言うと舐めてました。部活が忙しくて週間ミーティングで立てた予定通りに進まなかったとき、それを咎められても気に留めませんでしたし、期待を裏切るような真似を私がしてしまってもまあ良いかと流してしまう。結局私は受講を後回しにして高三12月に物理の授業を見ていたほど堕落しましたし、そんなに東進をないがしろにしてまで自分でやろうと思ったことも中途半端に終わってしまいました。それが私の不合格に直結したことは明白です。
東進は腐っても(というか最初から腐ってなんかなかった)大手予備校で、「こうすれば伸びる、このペースでやれば間に合う」という確固たるものを持っています。高校に合格して次は○○大目指すか~と志を持つのは良いですが、その思いが先行して、例えばYoutubeに上がっている参考書紹介チャンネルを見てそのルート通りにやってみよう、と東進のカリキュラムよりも優先したりするなど、ネット上の様々な情報に踊らされて全てが中途半端になることが一番よくない。ああいうのは塾に行っていない人が取り組むもので、塾に行っている人はその塾のカリキュラムを第一優先で取り組むべきです。自分の力を過信して我流のやり方を貫こうとするのは、ほぼ必ず失敗します。
もちろん東進以外の参考書等に取り組むなというわけではありません。単語は東進の高マス(高速基礎マスター?みたいなやつ)ではなくシス単を使って勉強していましたし、古文の講座を勧められましたが参考書を使ってパパっと終わらせたことは私としては良い選択だったと思います。とにかく大事なのは、
東進で取ったものはまず第一優先でやれ!!!
ということです。
東進のコンテンツは幅広いものがあるので自分に合った講座を取るのは前提として、それをこなすと決めたら、途中で他の参考書を優先するのではなく、まずそれをやりきる。夏休みに入ってチューターの人から言われた進度に間に合っていないのなら受講を一瞬で終わらせて追いつく。
東進で取ると決めたものは東進の言うとおりに進める。
結局それが東進を有効活用して自分の力にし、髄までしゃぶりつくすことのできる一番の方法です。
例で言えば新高校生の皆さんは高等学校対応数学は早くやればやるほどいい事しかないです。進学校であれば授業についていくのが厳しくなるというのが一番よくある問題点ですが、東進で予習しておくと授業がちんぷんかんぷんということが無くなり有意義に学校の時間を過ごせます。本当に大量に居るんですよ、無事合格してもついていけねえ…という人が。しかも進学校であればあるほど放任主義な傾向が強いので普通に取り残されます。高2の夏以降の私がそうでした。とにかく辛かったですし、部活に行っても現実逃避をしてる感があって心の底からは楽しめませんでした。授業にさえついていければ、学校が楽しくなって皆happyとなるんです。だから早く受講しましょう。
総括
いかがでしたでしょうか。簡潔にまとめると言っておきながらこの文量。しかしここまで読んでくださった皆さんにだけ言うと、この3つをないがしろにする人は95%落ちます。稀に才能でカバーする人がいますが、その人たちは東進を活用したのではなく参考書などを自分で頑張った人だというだけです。結局東進に親が払ってくれたお金は無駄になっています。東進に行くと決めて、親がお金を払って応援してくれることに感謝し、そしてこの記事を最後まで読んでくれたあなたであれば、私の轍を踏むようなことはなく、きっと現役で志望校に合格するでしょう。応援しています。三年間しかない高校生活、東進をフル活用して、ぜひ楽しんでください。